二日酔いを早く治す方法【当日・翌日別】おすすめの市販薬も紹介
飲み会の翌日に訪れるつらい二日酔いは、早く治したいものです。
この記事では、二日酔いを治す方法について、飲酒当日と翌日にできる具体的な対処法を解説します。
水分や食事の摂り方から、症状を和らげる市販薬の選び方まで紹介するので、つらい症状の緩和に役立ててください。
そもそも二日酔いとは?主な症状と原因を解説
二日酔いとは、飲酒後数時間から翌日にかけて現れる身体の不快な症状の総称です。
主な症状には、ひどい頭痛や吐き気、胃もたれ、めまい、嘔吐などがあり、症状の程度は摂取したアルコール量や体質によって、軽いものから重いものまで様々です。
二日酔いの原因は多岐にわたると考えられています。アルコールが肝臓で分解される過程で生じるアセトアルデヒドという物質が頭痛や吐き気を引き起こす一因となります。また、アルコールの利尿作用による脱水症状や、アルコール分解時に糖分が消費されることによる低血糖も、頭痛の悪化や倦怠感につながる可能性があります。これらの要因が複合的に絡み合い、つらい症状が現れると考えられています。
今すぐ試せる!二日酔いのつらい症状を和らげる対処法
二日酔いのつらい症状は、一刻も早くなんとかしたいものです。
幸い、すぐに実践できる対処法がいくつか存在します。
特別なものを用意しなくても、身近なもので体のケアは可能です。
基本となるのは、アルコールの分解によって失われた水分と栄養素を適切に補給し、肝臓がアルコールを分解するのを助けることです。
まずは焦らず、自分の体調と向き合い、適切なケアを行うことで体調をリセットしていきましょう。
ここでは、自宅ですぐに試せる具体的な対処法を紹介します。
まずは水分補給!脱水症状を防ぐおすすめの飲み物
アルコールには利尿作用があるため、飲酒後は体内の水分が失われがちです。
二日酔いの症状の多くは脱水が原因で起こるため、まずはしっかりと水分を補給することが回復への第一歩となります。
最も手軽な飲み物は水ですが、汗で失われた電解質も補給できるスポーツドリンクや経口補水液も効果的です。
また、アルコールの分解を助ける果糖やビタミンC、リコピンが豊富なトマトジュースやフルーツジュースも良い選択肢となります。
カフェインの多いお茶やコーヒーは利尿作用をさらに促進させてしまう可能性があるため、麦茶やルイボスティーのようなカフェインを含まないお茶を選ぶと良いでしょう。
栄養ドリンクを飲む際は、カフェインの含有量を確認するようにしてください。
胃に優しい食事で栄養補給!おすすめの食べ物
二日酔いの時は食欲がないことも多いですが、アルコールの分解にはエネルギーとなる糖質や、肝臓の働きを助ける栄養素が必要です。
何も食べないでいると、低血糖状態が悪化し、回復が遅れる可能性があります。
無理に食べる必要はありませんが、消化が良く、胃に優しい食事を少量でも摂るように心がけましょう。
おすすめの食べ物は、アミノ酸やタウリンが豊富で肝臓の働きを助けるしじみを入れた味噌汁です。
味噌汁は水分と塩分も同時に補給できます。
また、クエン酸が胃のむかつきを和らげる梅干しや、消化の良いおかゆ、野菜の入った温かいスープなども胃腸への負担が少なく、必要な栄養素を補給できます。
体を休めることが最優先!安静にして回復を待つ
二日酔いの回復には、肝臓がアルコールを分解しきるための時間が必要です。
そのため、何よりも体を休めることが最優先となります。
特に症状が強く出やすい朝は、無理に起き上がって活動を始めようとせず、できる限り安静に過ごすようにしましょう。
睡眠不足は二日酔いの症状を悪化させる一因にもなります。
もし可能であれば、横になってゆっくりと休み、体の回復を待ちましょう。
部屋を暗くして静かな環境を整えることも、頭痛などの症状を和らげるのに役立ちます。
体を動かして汗をかこうとする人もいますが、脱水症状を悪化させる危険があるため、回復するまでは控えるべきです。
つらい症状を緩和する効果が期待できるツボ
薬や食べ物に頼る以外にも、二日酔いの不快な症状を和らげる方法としてツボ押しがあります。
吐き気や胃の不快感が強い場合には、「内関(ないかん)」というツボが効果的とされています。
内関は、手のひら側の手首のしわから指3本分ほど肘側にある、2本の太い腱の間に位置します。
ここを親指で5秒ほどゆっくりと、少し痛みを感じる程度の強さで押してみてください。
また、頭痛や体のだるさには、万能のツボとして知られる「合谷(ごうこく)」がおすすめです。
合谷は、手の甲側で親指と人差し指の骨が交わる付け根の、やや人差し指側にあります。
反対の手の親指で、骨に向かって押し上げるように刺激すると良いでしょう。
市販薬に頼るのも一つの手!症状別におすすめの薬を紹介
水分補給や休息といったセルフケアを試しても症状が改善しない場合は、市販薬に頼るのも有効な手段です。
二日酔いの症状は頭痛、吐き気、胃のむかつき、だるさなど多岐にわたるため、自分の最もつらい症状に合わせて適切な薬を選ぶことが重要になります。
これらの薬は、ドラッグストアなどの薬局だけでなく、一部はコンビニでも購入可能です。
ただし、薬を使用する際は、必ず用法・用量を守り、注意事項を確認するようにしましょう。
ひどい頭痛には解熱鎮痛成分を含む薬を選ぶ
二日酔いによるひどい頭痛は、アセトアルデヒドが血管を拡張させたり、炎症を引き起こしたりすることで発生します。
このつらい頭痛を和らげるためには、解熱鎮痛成分が含まれた頭痛薬が有効です。
市販の頭痛薬には、アセトアミノフェンやイブプロフェン、ロキソプロフェンといった成分を含むものがあります。
アセトアミノフェンは比較的胃への負担が少ないとされていますが、イブプロフェンやロキソプロフェンは鎮痛効果が高い一方で、胃を荒らす可能性があります。
そのため、これらの薬を服用する際は、空腹時を避け、何か少しでも食べてから水かぬるま湯で服用するようにしてください。
吐き気や胃のむかつきには胃腸薬が効果的
アルコールは胃の粘膜を直接刺激し、胃酸の分泌を過剰にさせることがあります。
これが吐き気や胸やけ、胃のむかつきといった症状の原因です。
このような胃の不調には、胃腸薬の使用が効果的です。
市販の胃腸薬には様々な種類がありますが、二日酔いの場合は、荒れた胃の粘膜を保護・修復する成分や、出過ぎた胃酸の働きを中和したり分泌を抑えたりする成分が含まれたものを選ぶと良いでしょう。
また、消化を助ける酵素が配合された消化酵素薬も、胃もたれの解消に役立ちます。
自分の症状に合わせて、薬剤師に相談しながら適切な胃腸薬を選択してください。
体のだるさには漢方薬を試してみる
特定の症状だけでなく、体全体のだるさやむくみ、頭痛、吐き気といった複数の不調が絡み合っている場合には、漢方薬を試すのも一つの方法です。
二日酔いによく用いられる漢方には「五苓散(ごれいさん)」があります。
五苓散は、体内の水分バランスを整える働きがあり、利尿作用によって余分な水分を排出しながらも、必要な潤いは保つことで、むくみや吐き気、頭痛などの症状を和らげる効果が期待されます。
また、二日酔い対策として有名なウコンやヘパリーゼといった製品も市販されています。
これらの製品に含まれる成分は、肝臓の働きをサポートし、アルコールの分解を助けることを目的としています。
市販薬を服用する際に知っておきたい注意点
市販薬は手軽に入手できますが、使用する際にはいくつかの注意点があります。
まず、必ず定められた用法・用量を守り、過剰に摂取しないことです。
特に、アルコールが体内に残っている状態で薬を服用することは避けるべきです。
薬の成分とアルコールが相互に作用し、予期せぬ副作用を引き起こしたり、肝臓に大きな負担をかけたりする危険があります。
鎮痛剤の中には、胃の粘膜を荒らす可能性があるものもあるため、空腹時の服用は避けましょう。
また、持病がある方や、他に薬を服用している方は、購入前に必ず医師や薬剤師に相談し、安全に使用できるか確認してください。
やってはいけない!二日酔いを悪化させてしまうNG行動
二日酔いの時に良かれと思って取った行動が、かえって症状を悪化させることがあります。
回復を早めるためには、体に負担をかける行動を避けることが重要です。
ここでは、二日酔いの時に避けるべきNG行動について解説します。
「迎え酒」は根本的な解決にならない
二日酔いのつらさを紛らわすために、さらにお酒を飲む「迎え酒」という習慣がありますが、これは絶対に避けるべき行動です。
迎え酒をすると、アルコールの麻酔作用によって一時的に気分が楽になったように感じることがあります。
しかし、これは感覚が麻痺しているだけで、根本的な解決には全くなりません。
むしろ、すでにアルコールの分解で疲弊している肝臓に、さらなる負担を強いることになります。
体内のアセトアルデヒドの量が増え、結果的に二日酔いの時間が長引くだけでなく、体へのダメージも大きくなります。
焼酎のような度数の高いお酒であれば、その負担は計り知れません。
また、迎え酒はアルコール依存症につながる危険な行為です。
脱水を助長するサウナや長時間の入浴
汗をかいてアルコールを抜こうとして、サウナや長時間の入浴をするのは非常に危険な行為です。
アルコールの利尿作用により、二日酔いの体はすでに水分が不足した脱水状態にあります。
ここでサウナなどに入って大量の汗をかくと、脱水症状がさらに悪化し、体調の急変を招く恐れがあります。
また、飲酒後は血管が拡張して血圧が下がりやすくなっているため、熱いお風呂やサウナで血圧が急激に変動すると、心臓に大きな負担がかかり、不整脈や心筋梗塞などを引き起こすリスクも高まります。
どうしてもお風呂に入りたい場合は、シャワーで済ませるか、ぬるま湯での短時間の入浴に留め、入浴前後には必ず十分な水分補給を行ってください。
カフェインの摂りすぎは胃への負担が大きい
二日酔いの頭痛を和らげようと、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物を飲む人がいます。
カフェインには血管を収縮させる作用があるため、一部の頭痛には効果が期待できる場合があります。
しかし、カフェインには胃酸の分泌を促進する作用もあるため、アルコールによってすでに荒れている胃の粘膜をさらに刺激し、吐き気や胸やけを悪化させてしまう可能性があります。
また、カフェインにも利尿作用があるため、水分補給のつもりで飲むと、かえって脱水を進めてしまうことも考えられます。
もし飲むとしても、1杯程度に留め、胃の不快感が強い時や脱水症状がみられる時は避けるのが賢明です。
もう繰り返さない!二日酔いを未然に防ぐための予防策
つらい二日酔いを経験すると、もう二度と繰り返したくないと感じるものです。
二日酔いに対する最も効果的な対策は、症状が出てから対処するのではなく、未然に防ぐことです。
お酒を飲む前、飲んでいる最中、そして飲んだ後、それぞれのタイミングで少し工夫をするだけで、翌日の体調は大きく変わります。
ここでは、誰でも簡単に実践できる二日酔いの予防策を紹介します。
飲む前にできること:食事で胃の粘膜を保護する
二日酔いを予防する上で、空腹のままお酒を飲むことは避けるべきです。
空腹状態だと、アルコールが胃を素通りして小腸で急速に吸収され、血中アルコール濃度が急上昇しやすくなります。
これが二日酔いの大きな原因の一つです。
効果的な予防方法として、飲酒前に食事を摂ることが挙げられます。
特に、脂肪分を含む食べ物は、胃の中に留まる時間が長く、アルコールの吸収を穏やかにしてくれます。
例えば、チーズや牛乳などの乳製品、唐揚げ、ナッツなどを少しお腹に入れておくだけでも効果が期待できます。
胃の粘膜を保護し、アルコールの急激な吸収を防ぐことで、肝臓への負担を軽減し、二日酔いのリスクを減らせます。
飲んでいる最中にできること:水(チェイサー)をこまめに飲む
お酒を飲んでいる最中も、二日酔いを予防するためにできることがあります。
最も簡単で効果的なのは、お酒と一緒に水(チェイサー)を飲むことです。
水をこまめに飲むことで、体内のアルコール濃度が薄まり、血中アルコール濃度が急激に上昇するのを防ぎます。
また、アルコールの利尿作用による脱水症状を和らげる効果もあります。
お酒を一杯飲んだら、同量程度の水を飲むことを習慣づけると良いでしょう。
ゆっくりとしたペースで飲むことも重要で、会話を楽しみながら食事とともに嗜むのが理想です。
飲酒中に激しい運動をすると脱水が進むため、控えるようにしてください。
飲んだ後にできること:就寝前に水分を補給する
お酒を楽しんだ後は、そのまま寝てしまうのではなく、就寝前にひと手間かけることで翌日の二日酔いを大幅に軽減できます。
飲酒後は、自分では気づかないうちに体が水分不足に陥っています。
睡眠中もアルコールの分解は続き、利尿作用によってさらに水分は失われていきます。
これを防ぐために、寝る前にコップ1〜2杯の水を飲んでおくことをおすすめします。
水だけでなく、失われた電解質や糖分を補給できるスポーツドリンクも効果的です。
特に、糖分はアルコールの分解で消費されるため、補給することで二日酔いの原因となる低血糖の予防にもつながります。
この一手間が、翌朝の快適な目覚めを助けます。
まとめ
二日酔いの症状は、主にアセトアルデヒド、脱水、低血糖が原因で引き起こされます。
症状を和らげるには、十分な水分補給、胃に優しい食事での栄養補給、そして体を休めることが基本です。
しじみの味噌汁やスポーツドリンクは、失われた水分や栄養素を補うのに役立ちます。
セルフケアで改善しないひどい頭痛や胃の不快感には、症状に合った市販薬を利用するのも一つの手段です。
一方で、迎え酒やサウナは症状を悪化させるため避けるべき行動です。
最も重要なのは、飲酒前後の工夫で二日酔いを未然に防ぐことです。
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