筋肉痛のときの筋トレは逆効果?理由と早く治す方法・予防法を解説
筋トレの翌日や次の日に筋肉痛がきたら、トレーニングを続けるべきか悩む人は少なくありません。
筋肉痛の時にトレーニングを継続すると逆効果になる理由を理解し、痛みを早く治す方法と事前の予防策を知ることが重要です。
自分の体の状態に合わせて適切に対処することで、効果的にトレーニングを続けることが可能になります。
そもそも筋肉痛はなぜ起こる?知っておきたい体の仕組み
筋力トレーニング後に発生する遅れて生じる痛みは「遅発性筋痛」と呼ばれ、その詳細なメカニズムについては現在も研究が続けられています。有力な説の一つとして、トレーニングによって微細な損傷を受けた筋線維が修復される過程で炎症反応が起こり、痛みとして感じられるというものがあります。一方で、筋線維の損傷を伴わない神経過敏が原因であるという新たな説も提唱されています。
この修復過程を経て筋肉はより強く成長することが期待されますが、筋肉痛があるからといって必ずしも筋肥大や筋力向上が起こるわけではない、という見解もあります。 筋肉痛がなくても筋肉は成長し得るという報告もあり、 筋肉痛は筋肥大の絶対的なサインではないと捉えることも可能です。痛みは運動の翌日だけでなく、翌々日にピークを迎えるなど、時間差で現れるのが特徴です。
筋肉痛のときに筋トレを続けると逆効果になる理由
ひどい筋肉痛がある状態で無理やりトレーニングを継続することは、怪我のリスクを高めるため推奨されません。
強い痛みは、筋線維がまだ回復していないサインであり、その状態でさらに負荷をかけると損傷がひどくなり、回復が長引く可能性があります。
筋肉が成長する「超回復」の期間を妨げることにもなり、トレーニング効果が得られないばかりか、逆効果になることもあります。
痛みが強い場合はトレーニングをしない選択が賢明で、一般的に2〜3日、長くても1週間程度は該当部位のトレーニングを控えるべきです。
筋肉痛があってもトレーニングを続ける場合の注意点
筋肉痛が残っていても、トレーニングを完全に休む必要はありません。
痛みが多少残っている程度であれば、工夫次第でトレーニングを継続してもいい場合があります。
毎日同じ部位を鍛えるのではなく、痛みのない部位を中心にメニューを組むことが重要です。
トレーニングを再開するタイミングとしては、強い痛みが引き、動かしても支障がない状態になったら一つの目安です。
自分の体の声を聞き、無理のない範囲で継続することが、長期的な成長につながります。
筋肉痛が起きていない別の部位を鍛える
筋肉痛がある部位は休ませながら、他の部位を鍛える「分割法」は、特定の筋肉を集中して鍛え、回復期間を確保できるメリットのあるトレーニング方法の一つです。例えば、スクワットで足や太ももといった下半身に筋肉痛がある日は、上半身のトレーニングに切り替えます。具体的には、胸の種目であるベンチプレスや、背中を鍛える懸垂、腕の力こぶにあたる二頭筋や三頭筋、肩の三角筋を鍛えるメニューなどが考えられます。翌日は腹筋を鍛えるなど、日によって鍛える部位を変えることで、特定の筋肉を休ませつつ、全身を効率良くトレーニングすることが可能です。
負荷を軽くして血行を促進するアクティブレストを取り入れる
筋肉痛があるときに、あえて軽い運動を行う「アクティブレスト(積極的休養)」は、回復を促進するのに効果的です。
ウォーキングや軽いランニング、サイクリングなどの有酸素運動は、全身の血行を良くし、筋肉に溜まった疲労物質の排出を助けます。
負荷を低く設定し、痛みを感じない強度で行うことが重要です。
完全に休むよりも、軽く体を動かす方が筋肉痛の軽減に良い影響を与える場合があります。
ただし、運動中に痛みが増すようなら、すぐに中止してください。
トレーニング部位を分割するスケジュールの組み方
トレーニングを継続するためには、部位を分けて鍛える「分割法」を取り入れたスケジュールを組むのがおすすめです。
例えば、「月曜:胸と三頭筋、火曜:背中と二頭筋、水曜:休み、木曜:脚と肩、金曜:腹筋」といったメニューを作成します。
このように部位を分けることで、鍛えた筋肉に48時間から72時間程度の十分な休みを与えることが可能です。
このサイクルを繰り返し、無理なくトレーニングを継続することが、効率的な筋力アップの目安となります。
つらい筋肉痛を早く和らげるための5つのセルフケア
トレーニング後の筋肉痛は、適切なセルフケアで回復を早めることが期待できます。
特に激しいスポーツや筋トレの後は、体に疲労が蓄積しやすいため、意識的なケアが重要です。
日常生活の中で手軽に取り入れられる方法を実践し、体を労わることが、次のトレーニングの質を高めることにもつながります。
これから紹介するケアを試し、少しでも早く筋肉痛が治るように努めましょう。
軽いストレッチやマッサージで血行を促す
筋肉痛がある部位は、軽いストレッチやマッサージで血行を促進させると、痛みの緩和が期待できます。
痛みを感じない範囲でゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチは、筋肉の緊張をほぐすのに効果的です。
また、手のひらや指の腹を使い、心地よい圧で優しくマッサージを行うと、血流が良くなり疲労物質の排出を助けます。
運動後やお風呂上がりなど、体が温まっている時に5分程度行うのがおすすめです。
無理に強く押したり伸ばしたりせず、リラックスして行いましょう。
ぬるめのお湯に浸かって体を温める
筋肉痛の緩和には、入浴によって体を温め、血行を促進することが有効です。
ただし、熱すぎるお湯は交感神経を優位にさせ、かえって体の緊張を招く可能性があるため注意が必要です。
38度から40度程度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になります。
全身の血流が良くなることで、筋肉の回復に必要な酸素や栄養素が運ばれやすくなり、疲労回復を助けます。
十分な睡眠時間を確保して体を休ませる
筋肉の修復と成長は、主に睡眠中に行われます。
睡眠中に分泌される成長ホルモンが、トレーニングで損傷した筋線維の修復を活発に促すため、十分な睡眠時間を確保することは筋肉痛からの回復に不可欠です。
質の高い睡眠をとることで、体は効率的に回復作業を進めることができます。
トレーニングで体に負荷をかけた後は、意識的に早めに就寝するなど、休息の時間を十分に確保し、体をしっかりと休ませることが重要です。
回復を助ける栄養素を食事で意識的に摂る
筋肉の回復には、適切な栄養を摂取することが欠かせません。
トレーニングによって傷ついた筋肉組織を修復するためには、その材料となるタンパク質が特に重要です。
肉や魚、卵、大豆製品などを食事に取り入れましょう。
また、エネルギー源となる炭水化物や、体の調子を整え回復を助けるビタミン、ミネラルもバランス良く摂取することが求められます。
体内の水分が不足すると血流が悪くなるため、こまめに水を飲むことも忘れてはなりません。
市販の湿布や塗り薬を活用する
痛みが強く、日常生活に支障が出る場合は、市販薬の利用も手段です。消炎鎮痛成分を含む湿布薬や塗り薬は、痛みを直接的に和らげる効果が期待できます。特に、背中など自分の手ではマッサージしにくい部位のケアに便利です。ただし、これらは症状を一時的に抑える対症療法であり、筋肉の根本的な回復を直接的に促すものではありません。使用する際は用法用量を守り、休息や栄養補給、ストレッチや入浴などで血行を良くするといった基本的なケアと併用することが大切です。
筋トレ後のつらい筋肉痛を防ぐための予防策
トレーニング後の辛い筋肉痛は、事前の対策によってある程度防ぐことができます。
筋肉痛にならない、あるいは症状を軽くするためには、トレーニングの前後に適切なケアを行うことが重要です。
これから紹介する予防策を日々のトレーニングに取り入れることで、体への負担を軽減し、快適に運動を続けられるようになります。
トレーニング前のウォーミングアップを丁寧に行う
トレーニングを始める前には、必ずウォーミングアップを行いましょう。
軽いジョギングや動的ストレッチなどを通じて、徐々に心拍数を上げ、全身の血流を促進させることが重要です。
体を温めることで筋肉や関節の柔軟性が高まり、可動域が広がります。
これにより、トレーニング中のパフォーマンスが向上するだけでなく、急な動きによる肉離れなどの怪我のリスクを大幅に低減できます。
筋肉が冷えた状態でいきなり重い負荷をかけるのは避け、体をしっかりと準備させることが大切です。
トレーニング後のクールダウンで筋肉をほぐす
トレーニング直後には、クールダウンを行う習慣をつけましょう。
運動によって興奮状態にある筋肉を落ち着かせ、疲労回復を促すために重要です。
トレーニングで使った部位を中心に、ゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチを行います。
これにより、筋肉の柔軟性を保ち、血流を促進して疲労物質の排出を助ける効果が期待できます。
5分から10分程度、痛みを感じない範囲で心地よく伸ばすのがポイントです。
運動後すぐにやめてしまうのではなく、クールダウンまでをトレーニングの一環と捉えることが大切です。
最初から無理せず、徐々にトレーニング強度を上げる
特にトレーニングを始めたばかりの頃は、早く効果を出したいという気持ちから、いきなり激しい運動や重い負荷設定をしてしまいがちです。
しかし、体が慣れていない状態で過度な負担をかけると、ひどい筋肉痛を引き起こしたり、怪我につながったりする可能性があります。
まずは軽い重量や少ない回数から始め、フォームを固めることを優先しましょう。
体が慣れてきたら、少しずつ負荷を上げていく「漸進性過負荷の原則」に従うことが、安全かつ効果的に体を成長させるための鍵となります。
まとめ
筋肉痛はトレーニング効果の指標の一つですが、痛みがある中に無理をしてトレーニングを続けると、回復を妨げ逆効果になることがあります。
ひどい筋肉痛の時は休息を優先し、回復したらトレーニングを再開するといった判断が重要です。
さらに、トレーニング前後のウォーミングアップやクールダウンを丁寧に行い、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけることで、筋肉痛を予防・軽減できます。
いつも自分の体の状態に注意を払い、適切なケアをして、計画的にトレーニングを進めることが目標達成につながります。
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